お勉強?:(テニスの王子様:大x菊)

日曜日の午後。
午前中の部活も終わり、静かに宿題をこなす。
静かに・・・。
「あー?!これなんだ?こないだはこんなのなかったのにーっ!」
静か・・・。
「ぉお!?大石ってば漫画なんてよまなそうなのに、なんでア○ーズなんて通な雑誌だけ全部そろってるのー?」
静・・・。
「あ、新しいボールが買ってある〜♪来週からはこれで練習できるね〜。うれしいなぁ。いっそのこと、これから遊びにいかない?」
し・・・。
「あっ!こんなところに雑誌が隠してあるーっ!えっちなやつかにゃー?開けてみよーっと♪」
・・・。
「こらぁ!!英二っ!!!」
あ、キレた。
「な・・・なんだよぉ。怒鳴らなくっても聞こえてるってばぁ〜」
「ほぉ。ということは、俺がなんで怒っているかもわかっているんだな?」
ふふーんと、少し引きつった笑顔で大石は菊丸にその原因をあえて尋ねる。
「わかってるってばぁ。えっちな本はちゃんと元の場所に戻しておくよ・・・。そんなに気にするとは思わなかったからさー」
しぶしぶ菊丸はベッドの下にあった雑誌を元に戻す。
結局中身は見ていないようだ。
「そーじゃないっ!!今日はなにしにウチに来たと思っているんだ?」
「んーと、来週の試験勉強・・・だったかにゃー?」
えへ。
とにっこり笑う菊丸。
「む・・。そんな笑顔をしても、俺は懐柔できないぞ。いいかげんノートぐらいは広げろ。というより、1時間ぐらいは我慢しろよ」
少しだけ菊丸の笑顔に心を奪われながらも、気をしっかり持って勉強を勧める。
「えー。だって、めんどくさいんだもーん。勉強するっていったのも、大石と少しでもいっしょにいたいからってだけだし〜」 堂々と自分の欲望を表現する菊丸。
その真正面からの告白にさすがの大石もひるんでしまう。
「ぐぬ・・・。それでも頼むから少しだけでも勉強してくれよ・・・。成績まずいんだろ?」
「んー、まぁ、赤点じゃないってところかにゃ〜。補修は無い程度に点数取るから多分大丈ブイ♪」
「まぁ・・・それなら・・・イヤイヤ、よくない。少しでも勉強を・・・」
「あー?!こんなところにもー!なんか、大石って色々隠してるねぇ。もっとオープンにすればいいのにー」
「いや、だから、菊丸?ヒトの話を聞いてる?」
「聞こえてるよー。聞いてないだけで♪」
「おいおい」
「そんなことばっかり言ってると、襲っちゃうぞ〜♪」
「む、こらこら!のしかかるなー!」
「へへーん。くすぐっちゃる〜!」
「うひゃあ!わはははは・・・。か・・・カンベンして・・・横っ腹は弱・・・弱いんだから・・」
「知ってるよ〜ん♪だから襲うんだもんね〜♪ホレホレ〜♪」
「うひゃふへふひゃ・・・・・」
「まいったか〜?」
「ま・・・・まいった・・・ので・・・もう・・・カンベンして・・・」
「よーし。それでは許してあげよう。んで?勉強する?」
「・・・ぜぇぜぇ・・・イヤ、もういい。菊丸の好きにしてくれ」
「いえーいっ♪俺の勝ち〜♪」
ぶいっ!
と、ブイサインを大石にしてみせる。
「いや、そんなに勝ち誇られても・・・」
「まー、いいじゃんいいじゃん、俺の勝ちってことで♪」
「そんなもんなのかねぇ」
「そんなもんなのよ」

今日の勉強もまた進まずに終わりそうだ。

FIN

2003 04/21 written by ZIN
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