そう、あいつは俺を信用している。 何となく死にそうなあいつを見つけたのはもう、何年前だろうか・・・ 「死にそうだったから、死なせてやるもんかと思っただけだ」 そうはいったが、半分はあっていて、半分は嘘だった。 一人で寂しかったのかもしれない。 いつも満たされない自分に何かを求めていたのかもしれない。 うつむいたときに声をかけてくれる存在がほしかったのかもしれない。 そして何よりも、自分と同じ目をしている存在がこの世に自分以外にいることが解り、しかも その存在が死にかけていることを認めたくなかった。 そして今の俺がいる。 あいつと共にある俺が・・・ 俺はあいつを助けた 俺はあいつと共にある うつむいている暇はない 俺が俺であるために、あいつと共にあるために。