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黙々と進むが、先の見えない森の中。 すぐに悟浄は飽きてきた。 「なぁ、八戒〜。一回やすまねぇ?」 早くも根性無しの大爆発である。 しかしながら、悟浄のタイミングは往々にして、何かに関連付いて居るらしいことを八戒は解っていた。 「もう疲れたんですか?あいかわらず根性が無い人ですねぇ」 といいながらも、八戒もその辺の石に腰掛ける。 「お?八戒も休んでんじゃんよ〜」 「いえ、そう言うわけでもないんですよ」 「へ?」 「気が付きませんか?僕らはだいたい1時間近く歩いているんです。それなのに、森の入り口が完全に無くなってしまったのは、おかしいと思いませんか?」 「・・・あぁ、確かにおかしいな。しかも、人捜しをしながらゆっくり歩いていたのに、もうすっかり森の中だ」 「へぇ・・悟浄も冷静に判断出来るようになってきたんですねぇ?」 くすくすと笑う八戒に、悟浄は口をとがらせる。 「そう言う言い方は無いんじゃねぇのか?」 「まぁまぁ、一応誉めているんですから・・・」 それでもくすくすという笑い方を辞めない八戒に納得がいかない悟浄であった。 「そんなもんかねぇ?」 「素直に褒め言葉として受け取ってください」 そう言って、八戒はお得意の極上の笑顔を悟浄に向けた。 これで悟浄はいちころである。 「ぐぬぅ・・」 八戒の笑顔にだまされているのは解っているのだが、納得がいかないながらも、その笑顔が見られればいいなと思ってしまう自分が悔しく思う悟浄であった。 「それで、その八戒さんの気が付いたこの状況を、頭の悪い悟浄さんはどう打開したらよいのか解らないのですが?」 「あれ?悟浄、ひょっとして、すねてます?」 「イイエ、ゼンゼン!!」 「・・・ふぅ、思いっきりすねてるじゃないですかぁ・・・まぁ、いいでしょう。とりあえず、妖気の出所を探って、そちらに追いつめることにしましょう。まぁ、僕たち二人を両方ともしばらく気が付かせなかったんですから、そうとう注意しないと見つからないでしょうけどね」 「・・・ふぅ・・・そういう精神戦は好きじゃねえんだけどなぁ・・・協力しないといけないんだろ?」 「だんだん解ってきましたね、悟浄。一緒に注意して探せば、きっとすぐに見つかりますよ」 「そんなもんかねぇ?」 「そんなもんです」 そう言って、二人は注意深くあたりの気配を探った。 しかし、八戒が自分で言っていたように、早々見つかるものでもなかったようだ。 しばらく調査を続けた二人であったが、1時間ほどでひとまず休みを取った。 「・・・コレ、むりなんじゃねぇ?」 「・・・そうですねぇ。なんか、僕もそんな気がしてきました」 一緒に大きな木に背中合わせでもたれかかりながら、八戒も今回ばかりは悟浄の意見に乗る。 「かといって、帰るって思ったところで、入り口を探さないと、帰るにも帰れネェってか?」 「そうなんですよねぇ・・・どうしましょ?」 「俺に聞くなよ、ん〜、とりあえず、スル?」 「・・・不謹慎きわまりない意見を出さないで下さい、悟浄。あの両親は、僕たちがこうしている間にも・・んっ!・・・悟浄っ!」 相変わらず説教を続けようとした八戒の唇を悟浄は塞いだ。 to be continued |
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