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あなたのもとで・・・(八戒)

ふと感じた不安。
それはいつの間にか自分の中で大きくなってゆく。
二人でいる時間が長ければ長いほどお互いのすべてが見えてしまう。
理解が深まれば深まるほどどうしてもお互いが違う人間であることを強く認識してしまう。
かといって、遠く離れればそれだけで強く不安に思う。
あなたは何をしているのだろうか。
所詮は自分の存在なんてどうでもいいものなのではないだろうか。
その不安が自分を締め付ける。
お互いの思うところは一緒だと信じたかったけれど、それは僕の思い過ごしかもしれない。
遙か昔に僕にかけてくれた「すきだぜ」の一言を僕はずっと信じたいけれど、他の誰かにも
その声をかけているのかと思うと胸が苦しくなる。
命の恩人。
自分にとっての贖罪となる存在。
言い方はいろいろ有るけれど、言葉で語り尽くせるほどあなたの存在は僕にとって軽いもの
ではない。
そう信じていても
そう思っていても
どうしても不安になる。
声をかけていて
好きだと囁いて
その言葉が僕を安心させてくれる。
一人の夜に灯りを見つめていると
一人の朝を告げる日の光がまぶしいほどに
自分が一人っきりの存在であることを感じる瞬間が一番不安になる。
存在が消えてしまっていればあきらめもつく。
自分の事を「嫌いだ」と言ってくれればそれでもいい。
ただ、一度好きだと言って何も言ってくれないあなたがつらい。
自分から離れていってしまうようで
自分から遠ざかってしまうようで
その不安を感じてしまう自分が許せなくて
あなたの赤い髪が
あなたの赤い瞳が
僕の存在を許してくれる。
あなたは僕がここにいることを許してくれるの?
僕はここにいてもいいの?
何も言ってくれない時間が長いほど、僕は苦しい。
こんなにいとおしいのに、何も言ってくれない。
何も言えない。
それでも・・・
僕はあなたのことが好きだから
あなたの帰りを待ちます。
「ただいま」の一言を聞くために帰ってくる瞬間まであなたを待ちます。
そして、あなたの疲れをいやすために
あなたが安心して帰ってこられるように
僕はあなたを待ちます。
そう、いつか言ってくれるであろう「あいしてる」の言葉を待つために・・・

FIN

2000 04/07 written by ZIN
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