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そんな疑問を持ち始めたのは先日のコトだった。 何の気無しに始めた誕生日の話題になり、自分たちの誕生日を一通り言い合った。 それぞれの誕生日を自分と悟空は祝うことに賛成し、 三蔵と悟浄はくだらないことだと一笑に伏した。 そんなとき、ふと思い出したのだ。 花喃の誕生日を・・ もっとも、双子であるのだから、自分と同じであるのは当たり前といえば、あまりに 当たり前なのであるが、すでに忘れかけた自分に自己嫌悪する。 こんなに好きだったのに。 いや、あんなに好きだったのに、と言うべきか。 自分の存在を否定してでも守りたいと思った相手。 お互いが片割れだと素直に思い、自分を補完するのは相手だと誓い合ったはずなのに。 忘れかけている・・・ 誕生日はきっかけにすぎないのかもしれない。 人はものごとを忘れる。 ましてや悲しい出来事など、忘れるべき物なのかもしれない。 それでも、自分は絶対に忘れることはないと思っていた。 それだけ自分にとっての彼女の、花喃の存在は特別だったから。 必要不可欠だったから。 自分以上の存在だったから。 |
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